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「日本画 清水信行」
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日本画 清水信行
清水信行は1950年に生まれた日本画家です。京都出身で詩情あふれる、情緒的な風景画を多く描く画家として広くしられています。画家として、華々しくデビューを飾ったのが1972年の日展の初入選、この入選を機に清水信行は日展での4回連続の入選を果たしています。在学していた京都市立芸術大学日本画科を卒業した後、さらに日本画の技術を極めるべく同学科の専攻科に進みます。才能を開花させていく清水信行は、その後にも日仏現代美術展に出品した作品が見事、フランスソワール賞を受賞し翌年には自らの個展を開くなどまさに名実とも磨き上げて行く一流の画家とし精力的に活動を続けていきます。そんな清水信行の作品のひとつである「古都清信」ですが、2012年に描かれた最新の作品です。絵画とは思えない程の美しい描写で描かれる、故郷京都の山間と寺院の日本的なコントラストが素晴らしい作品です。精麗で実直なその筆遣いに、全体に青みを帯びる爽やかで清冽な色彩の構図は、日本人の琴線に響いてくるようなまさに日本美の原点を思い知らされる秀作です。また、清水信行の描く冬の山も味わいが深くファンが多くいます。「富岳」では、目眩がするほど鮮やかな群青で彩られる空に春の訪れを感じさせる、桃色の樹々、そして清冽ながら雄々しく雪化粧をまとった山が絶妙な配置で描かれています。凛とした空気感が漂いながらも、柔らかなタッチで描かれる桜の桃色がその表情を和らげ、心を和ませる美しい作品として仕上げられているのが印象的なのです。そんな高貴なタッチで風景画を描く清水信行ですが、この「富岳」を含む3点の作品がユニセフのグリーティンングカードや年賀ハガキなどに使われ、現在も世界各国に出回っています。世界的にも有名な画家となる清水信行は、現在に至ってもまだまだ精力的に画家活動を続け、さらに高潔な作品に磨きをかけつづけています。我々が忘れかけている、日本風景の美しを伝えてくれる貴重な存在である芸術家、清水信行。彼の描き、目指し続ける芸術の高みへの度に終わりは無いのです。
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